Dark night of the soul Secret path to the Light

逆巻く風が不安なページを・・・
2016-11-10 Thu 01:27

世界中が、尻餅をついてしまったな。

なにが起こるかのか予測もできない。
だがいまは、ああでもないこうでもないと言うのはよそう。
冷静さを欠いた、興奮にすぎないのだから。
総得票数では、ヒラリー・クリントンが優っていたそうだが、
あまりにも屈辱的な結果には、物もいえない。
なにより、他人事ではないからだ。

確実なことはひとつ。
今日ほど前向きに、開き直った日はない。
安倍政権の誕生に絶望して以来、性根が腐ってしまい、
どこかに消し飛んでいた魂が、ようやく自分に戻ってきた。
これからも生きられる。
生きるということは、幸福になることではなく、
人が人であることを否定する、理不尽な物事に抗うことだ。

逆巻く風に、不安なページが捲れてしまった。
昨日までの世界と、今日からの世界は、もはや違う。
厳しい試練の時だ。だがこれで、人は目を覚ますだろう。
みずからの言動にも、より自覚的になるだろう。
確かにあると思っていたものは、信じ込まされた幻だった。

もうあとには、戻れない。
愚かしい現実を見つめ、熟考し、進まなければならない。
トランプという「蝕」は、断崖に追い詰められた民衆が、
やけっぱちになり招いてしまった、避けられない運命だ。
ヒラリーでは、生ぬるい幻影が、もうあと4年間続くだけだ。

わたしたちが、民主社会の市民として望むものは、
街を彩る、豪華絢爛なイルミネーションではなく、
暗雲が立ち込め、嵐が荒む夜にも、空に上に輝く、
太陽と月なのだから。

地球上の混迷をよそに、いま沈もうとしている月。
かの国の夜にも、涙に暮れた人々の心を慰め、
踏み迷った人の大道を、明るく照らせ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

それにしても、いつまでも眠れぬ夜だな。
いまあちらで煮えたぎり、爆発する悔しさと怒りは、
とてもとても、わたしなどの比ではない。
すでに抗議運動が起きているようだ。
その動画を見詰めているだけでも、心が救われる。

However this ends, that's where we begin.
Michael Moore 

If Donald Trump takes people's anger
and turns it against Muslims, Hispanics,
African Americans and women,
we will be his worst nightmare.

Bernie Sanders 

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(いくつか拾った注目のツイートより)


どちらも当選してほしくなかった米大統領選だが、「自由」「平等」「人権」の概念を公然と否定する候補がここまで来たのは、もはやこの〝超大国〟が、理念上も破綻している現われか。そしてそうした結果すら、「TPP」や「基地」問題との〝絡み〟で、功利的に論評する日本の言論人。安倍政権が続くのも道理。

「対米自立」という概念の空疎な先走りが、あまりにも恐ろしい。日本国は「戦後」、米国の圧力によって、「自立」を阻まれてきたのでなどない。そのはるか以前——そもそも「戦中」「戦前」から、「自立」すべき主体性が民の中になかったからこそ、天皇制に支配され、「戦後」は米国に支配されてきたのだ。

このたびの米大統領選結果に覚える暗澹たる気分は、むろん今後の世界全体の、どう考えても明るくはない行方をめぐる思いが、
まずある(相手候補が当選しても事態の基本的帰趨は変わらない)。だが同時に、日本国の一部の反応の、あまりに打算的・功利的・没理想主義的惨状を、目の当たりにさせられるせい。

(山口泉氏)


トランプ勝利の件。民主主義に不可欠ないくつかの建前、平等、個人の尊厳などの価値について、自分たちの特権にしておきたいと思う崩落しつつある多数派が、あからさまに否定することを、ためらわなくなった結果ということなのだろう。建前や約束事を一切消去すると後に何が残るか、恐ろしい限りだが。

日本の反新自由主義の陣営にトランプを歓迎する人がいるが、気が知れない。エスタブリッシュメントの否定がより大きな差別や破壊をもたらすことを心配しないのかね。選挙キャンペーン用の言説と、統治者としての言動を区別する知性をトランプが持つことを祈るばかり。

2016年は、民主主義の歴史の中で、呪われた年として、残ることになるだろう。噫

トランプ政権は、日本の政治指導者の歴史認識や人権感覚など全く関心を持たないだろう。安倍政権が歴史修正主義を推進することも放任することになる。日本における右派による戦後的価値の破壊に対して、アメリカというブレーキはもはや期待できない時代となった。安倍政権にとっては追い風の事態。

(山口二郎氏)


米国が世界の尊敬を集め続けていた背景には、為政者や米国民に人類の理想を追い求める姿勢があったからだ。が、人種差別的な言動を振りまき、女性を蔑視し、卑猥な言動で顰蹙を買い、対立候補を罵倒してやまなかったトランプの勝利と大統領就任は米国に対する世界の見方を一変させるだろう。

確かにトランプ新政権は極右・全体主義国家を進める安倍政権にとっては追い風だ。彼自身、極右でレイシスト、ヘイト志向の人だから。さっそく、元KKK団のトップが祝辞を述べたのがその証拠。それに、トランプにとって他国がファシスト化しようと、潰れようと関心がない。彼は自国しか関心を持たぬ。

トランプショックでひどく落ち込む夜です。世界は一層悪くなる予感が。きっと、どす黒い流れの世界で、あの「お方」も今苦しんでおられるのでは無いでしょうか。何しろ、「消えかかった灯心の火さえ消さない」優しい方なのですから。(イザヤ42)

(澤田愛子氏)


冷戦以降のリベラルな中道政治の時代が決定的に終わり、次の十年は極右の主流化の政治になるのだろうな。それは、一部の左派が言うようなグローバリゼーションやネオリベラリズムが終わることを意味するのではなく、その弊害が格差や民主主義の問題ではなく反移民や人種差別を通して語られる時代。

Brexitとトランプがもたらしたナラティブの大きな変化は、「格差」や「経済不安」が全ての貧困者の問題でなく、人種と国籍でその不安が尊重されるべき者と、同じ問題を抱えていてもその尊重されるべき者を脅かす者とに分断されたことなんだよな。このナラティブを左派も受け入れている点で大きい。

そして、何より人種と反移民の恐怖を煽る人間が、格差の問題を認め具体的に改善の政策を出した人間を破ったという点も大きい。人々の不安は社会の中で適切に分析され政治的に解決されるべきものではなく、無責任に煽られるものになった。

(kazukazu88氏)


極論を言えば、安泰な世の中では「強さ」も「身体と魂の健全」もそこまで必要ないのだ。でも不穏な時代には、それが絶対必要条件になる。僕は鍛錬を続けて、今後少なくとも四年間は続く闘いに備える。あと、とにかく「孤立しないこと」。平和な時は独りでも生きていけるけど、今はお互いが必要だ。

トランプは「俺が勝たない選挙はイカサマだ!」なんて言っちゃうこと自体、「政治プロセスの尊重」の「そ」の字もないんだけど、
オバマもヒラリーもその他の政治家も「民意によって選ばれた大統領をリスペクトしなきゃ」というスタンス。
それは「政治プロセス」へのリスペクトなんだ。

僕の知人で、男の子と女の子をもつお母さんが書いていた。「トランプの国で、私は今日から、息子には女性を尊重することを、娘には自分が価値ある人間だと知ることを、昨日よりは少し余計に、日々、教えていく。私は諦めない」家庭から始まる。これが僕たちにできる最もパワフルなレジスタンスだ。

(つくる・フォルス氏)


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