Dark night of the soul Secret path to the Light

星の間隙
2014-05-12 Mon 16:43

月のさやかな夜にも、星の瞬く夜にも、外に出て探してみよう。
毎晩、いまほど豪華な黄道帯を見逃すのは、人生の損失。

4つの惑星を過ぎ越して、蠍の火が水面を照らす、天の川の岸辺から、
星がいちばんたくさん重なって、暗くなって見える、光の底に降りてゆこう。

昨夜もまた、月と火星が、隣り合っていたね。
太古から、人の想像力をかき立ててきた、赤い惑星。
流砂の河床を、はじめて歩く地球人は、だれなのだろうか?
かれらは戻らず、そこに住んで、いつか運河を築くのだろうか?


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Valles Marineris: The Grand Canyon of Mars
Image Credit: Viking Project, USGS, NASA


星の間隙

さまざまなものごとの、埒の外にある
隠されたコードに導かれつつも・・・
目盛りよりも、間合いこそ大切な、
だれしも経験のある、
単純素朴な実感として・・・

星を見つめる瞳は、
宇宙の深さを宿すのだ。

・・・水平線に浮かぶ、月の姿に、
海に去った、恋人の嘆きを奏でる、
サッフォーの竪琴の、
切ない調べのように・・・

おごそかに、深く、 
身体には、宇宙が刻まれ、
なごやかに、優しく、
宇宙には、身体が描かれる。

予感しながらも、躊躇した、
光と闇の交感に、耐えなさい。
人ははじめ、完璧な球体だった。
その詩が、奇跡であるように・・・
愛が、ふたたび可能にする結合。

宇宙とは、畏怖すべきものだ。
万物もまた・・・・・そうだ。
ひとたび生まれ、世界に存在した生命は、
二度と滅びることはない。

夜明けとともに咲いて、
昼までには萎む花のように、
人との出会いと別れも、
これが最初で、最後ともなろう。

永遠とは、始まりも終わりもない、
輪廻のことではなく、
不死とは、 病んだ臓腑を新たにする、
若返りのことではなく、
記憶とは、 脳髄を駆けめぐる、
微弱な電気信号ではなく、
人も、その歴史も、
決して、「ちっぽけなもの」ではない。

けれども、星辰の間にあっては、
謙遜であらねば意味がない。

想像力とは、 時空間を観自在に
天翔ける羽衣なのか?
それとも、 鉄の靴が擦り切れるまで、
重荷を運ぶ牛歩なのか?

天の星は、過去の光。
時間が、晴れた空間になる。
けれども人々の隔たりは、
さらに遠く、さらに歪んで、淀んでいる。

・・・光を・・・跳躍できるのか?
「鉄の靴」こそが、推力になる。

軽々しく「愛」を弄して、
愛の全能に、惚けるのではなく、
天地の隔たりと、
まことの愛の不在と、
人の欲の残酷さに、
徹底的に傷いて、
打ち砕かれた骨となるためにも。

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At the Edge of NGC 2174  
Image Credit: NASA, ESA, Hubble Heritage Team (STScI/AURA)



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