Dark night of the soul Secret path to the Light

冬の彩り(その一)
2014-01-06 Mon 22:28

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         初冬から晩春までの、ながい季節を彩る花が、椿です。

         この花は、「藪椿」(やぶつばき)。
         我が家の庭の、いちばん奥の、それこそ藪の中にあり、
         低い角度で、ななめに射し込む、やわらかい陽の光が、
         舞台奥に佇む花の精を、妖艶に浮かび上がらせ、息をのみます。
         冬の午後、2時過ぎに、我が家を訪れたお客様は、幸運です。

         気持の落ち込んだときには、なんでもいいから、
         赤い花を一輪、お部屋に飾ってみてください。
         少なくともワタクシには、効果満点なのです。
        
        
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         日本水仙(にほんすいせん)は、寒風のなか、群れ咲いて、
         切り取って生けるのが、惜しくてなりません。
         だからこそ、この花の姿の、凛とした品位、
         清らかさ、潔さ、香り高さを、表現しなければ・・・
         まだまだ修行が足りなくて、悩みます。
                   
         藪柑子(やぶこうじ)を、添えたかったのですが、
         今年はほとんど、実を就けなかったので、
         南天(なんてん)を、アクセサリーのように・・・
                 
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         お正月には、かならず咲き匂う、蝋梅(ろうばい)と 
         秋明菊(しゅうめいぎく)の、花の終わった後にできた、
         ワタのようなものの風情が面白くて、合わせてみました。
         あえて、こういう趣向もいいものかと・・・           


               ☆     ☆     ☆        
    

         今年はなんだか、マイルドなお正月でした。             
         空の色も、むかしとは、すっかり変わって穏やかです。                         
         むかしは、もっと透明で、果てなく広く、凛冽だった。
         松の梢に、白や灰色の雲が流れるのを、見飽きなかった。   

         冬は毎晩、窓の外をヒューヒューとうなり、わたってゆく、
         松風の音を聞きながら、眠りについた。

         その音は、鼓膜を揺すり、子供の心を騒がせて、             
         見えないけれど、確かにある、遠い世界へ連れて行った・・・
         
         中国山地を越え、出雲平野を吹きぬけ、日本海を渡って、
         シベリアの雪原へ・・・それから、もっとずっと西へ
         “バイコヌール”へ・・・! 北極星に向かうんだ・・・! 
    
         あのころわが家は、大きな松に、囲まれていたけれど、
         いまは2本しか残っていない。松風の音もない・・・

         ああ、それでも、星に魅入られた瞳は、
         今夜も、宇宙の深さになる。
                       
                      
         今年は、花の記事も、たくさん書いてみたいですね。
         (そんな余裕があると思うのか・・・) 


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         メタセコイアの冬木立。夕陽が梢を染める。(未来公園)


                           
        どこでいつ生まれた身かは、自分にも分からないが、
        ロシアは私にとって、永遠の神秘として留まるだろう。
        ロシアは、すべてを含みこんでいるのだから。
        人類も、東方も、聖なる魅力も、西側のイヂオチズムも、
        メタフィジックな広がりも、修道院も、草のそよぎも、グノーシスも。

        だが、ロシアにおける最も気高いものは、
        人間の目、人間の智恵から、容易に滑り落ちてしまう・・・
        私はひとつのことを信じている。
        つまり、われわれの人類、というか、現代文明を、
        清算すべきときに来ているのだということ。
        なにしろ、この現代文明とやらから生き残ったものは、
        ひとえに名前のみなのだから。
        しかるに名前とは、巨大で貪欲な屍ではないか。
        いったいなぜ、そんな名前などと関わりあうのか。  
        地獄に落ちるくらいが、関の山というのに・・・

        さしあたり不可能なことではあれ、
        われわれの惑星に、渡ってきたほうがよいかもしれない。
        そしてこの惑星をロシアと名づけ、いわゆる人類抜きで、
        ここに一つとなって暮らしたほうが。深遠なるロシアの歌が、
        ピタゴラス派の天上の音楽のように、響きわたるように、
        われわれの、自分たちの、捕らえがたい、遠い、
        魂を揺さぶるような世界を、最終的に創造するのだ・・・。
    
        そして星々と並んで、私たちの白樺が輝くように・・・  

        ユーリー・マムレーエフ『墓場の人々』より
       (亀山郁夫『あまりにロシア的な』より、引用したものです)
                 

       

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