Dark night of the soul Secret path to the Light

曇れる夜の・・・
2016-09-22 Thu 11:05

9月月下美人
9月21日深更 
曇れる夜半の月下美人

曇る夜の月下美人


月のない夜にも、嵐の夜にも、
人知れず光まとふ香り高き花。

月下美人ふたつ


碧水晶


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別窓 | flowers & blossoms
十三夜 月下美人
2016-07-19 Tue 10:10

13夜

月下美人4

月下美人6 月下美人9

月下美人5



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木花之佐久夜毘売(このはなのさくやひめ)
2015-04-10 Fri 10:28

さくら2

1さくら

6さくら

さくら3

月食

3夜桜

2夜桜

1夜桜



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小寒
2015-01-06 Tue 16:15

冬至を過ぎると、気づかぬうちにも、日が長くなっていきます。
寒さはこれから厳しくなりますが、空は明るさを取り戻してゆきます。
太陽暦の年始には、まさに「一陽来復」の感があります。

今日は「小寒」。朝から雨模様でした。
この季節、倉敷の街角では、不思議な風景が現出します。

ヒマラヤ桜

真冬なのに、桜が満開。
そう、これが秋から冬に掛けて咲く、「ヒマラヤ桜」です。
なんにも気づかないまま、この下を通り過ぎてゆく人々もいるようですが。


さて、岡山の新春といえば、「院展」。
お正月に、地元デパートで開催される、日本美術院展覧会です。
院展を鑑賞したあと、冬枯れの後楽園を訪ねるのが、毎年恒例です。
もっとも、むかしのことを、なんでも知っている両親によれば、
かつての院展は、いまよりもずっと華やかで、大作ぞろいだったとか・・・。

とはいえ貧乏なのに性懲りもなく、美術展やら演奏会に通うのは、
ただの悪趣味からではないつもりで、いろんな機会があるごとに、
手に届かない一流のもの、いいもの、ほんものを、よく観ておくことで、
そうでないものとの「違い」を、はっきり感じたいからでもあります。

画像は載せられませんが、今回印象に残った2点は、
意外にも風景画ではなく、闇と光、神と人に関する作品でした。

松村公嗣 『どんど』
“どんど”とは、1月15日の夜に行なわれる、火祭りのことで、
お正月の松飾りや、しめ縄などを集めて、お焚き上げします。
闇を染め天を焦がす巨大な炎の柱と、その下に群がる無数の人影の
圧倒的な対比。生まれ育った奈良の川原での、原風景だそうです。

高橋天山 『浄闇 伊勢神宮式年遷宮遷御之儀』
昨年秋に行なわれた、伊勢神宮の遷宮の儀式。
深い闇のなか、足元を仄かに照らす灯りに、導かれながら、
神職らがおごそかに歩む、衣擦れの音のみが聞こえてくる・・・
古式床しい一場面に、現代の生活感覚から失われた、
闇の聖性と光の象徴に、心が洗われるでしょう。


院展のあとは、後楽園の散策。
冬枯れの芝生が広がり、夏至のころは蓮花を浮かべた池も、
いまは寒空を映して、数羽の鴨が、身動きもせず寄り添うのみです。

花を生ける者は、冬の庭を見るようにと、教えられるものですが、
冬景の良さが、僅かなりとも味わえるようになったのは、ここ数年のことで、
それまではただ、寒々と侘しいだけの、ものみな縮こまる殺風景にしか
見えなかったものです・・・。しかし冬という季節ほど、「いま」のなかに、
それに連なる時間が濃縮された、静謐な一瞬はないかもしれません。

冬庭、冬景の趣のひとつは、葉を落とした冬木立の、樹形の美しさでしょう。
鮮やかな照葉が舞い落ちると、途端に空は広くなり、庭は明るくなって、
陽の光が低く差し込むと、地面の苔や落ち葉、樹の幹が照らされます。

アケボノスギやイチョウのように、真上にすっくと伸びる冬木立だけでなく、
複雑に絡まり、また流れる、葉の繁った季節には見えなかった大枝や、
冬芽をつけて、赤く染まった小枝の、細かい指先までもが隠されず、
寒空に映えて、遠くからは霞みのように、あるものは華やいでさえ見えます。

それぞれの木肌の特徴や、梢の形などを、比べてみるのもおもしろく、
白い幹や枝のものは、月明かりの下で、息を呑むような艶を見せます。
野鳥たちと身近に接するのも、この季節のならではです。

2後楽園
梅林

1後楽園
桜園。

3後楽園
後楽園から望む岡山城。


後楽園は、岡山藩主池田家の残した大名庭園として、
いまでこそ、日本三名園のひとつとも言われますが、
戦中は食糧難のため、園内の芝生は農地として利用され、
岡山空襲のときには、江戸期以来の主要な建物も、岡山城も焼失、
戦後は進駐軍の宿舎に使用され、専用プールまで作られるなど、
時代の荒波を被りつづけ、難儀な歴史を辿りました。

江戸期から、瑞鳥として飼われていた丹頂鶴も、戦中に絶滅。
若き日に、岡山の第六高等学校で学んだ、中国の重鎮、郭沫若氏は、
戦後にここを訪れ、荒廃し、見る影もなくなった後楽園の復興のために、
中国から二羽の鶴を贈り、鶴舎の近くには、記念の詩碑も残っています。
その後は釧路市の協力もあり、鶴の数も増えて、元旦には園内に放たれて、
新春の空を優雅に舞う姿が、披露されるようになりました。

丹頂鶴 詩碑

後楽園仍在 烏城不可尋  
愿将丹頂鶴 作対立梅林


留学時代が懐かしい後楽園も、
戦争で城を失った今の眺めは寂しい限り。
せめて鶴を立たせて、後楽園の良き伴侶としたい。


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梅雨の花
2014-07-15 Tue 00:43

日本では、6~7月は雨季にあたります。
5月の終わりごろ、初夏の爽やかな空気がふと変わって、そわそわと風が流れ、
水の皮膜のような雲が、幾日も空を覆って陽差しを遮り、雨をもたらします。
雨の降らない日の、光を含んだ雲や、その切れ目からのぞく、眩しいレイリー散乱。
闇夜には、雲間に見える星や月の姿にも、親しさが増します。

地方によって異なりますが、ここでは6月に入ってから田植えをはじめます。
茶のお師匠さんに、「田毎の月(たごとのつき)」という銘を、教わりましたが、
あぜ道を歩きながら、この季節の夕の風情に、まことに相応しいかと。

一方で晴れた夜が少なく、星見には都合が悪いこの時期の天文台では、
望遠鏡の大掃除をはじめ、各種のメンテナンスが行われるようです。

陰暦では、6月を「水無月」をいいますが、梅雨に入ったばかりの6月頃は、
むかしならまだ「皐月」。長雨のことを、五月雨(さみだれ)ともいいますね。

日々の暮らしに、月の満ち欠けにあわせた陰暦や、太陽の道すじを季節ごとに分けて名付けた
二十四節気を取り入れてみると、人なる存在が、天の運行と共に生きている、実感がわきます。
このほかにも、二十四節気を補って作られた「雑節」も、意外にお馴染みです。

というわけで、6月の節気としては芒種と夏至があり、雑節としては入梅。
7月になると、まず雑節の半夏生があり、いよいよ小暑に入ります。
そう、旧暦では5、6、7月が、「夏」にあたるのです。

では、季節の花をみてゆきましょう。


あじさい
【紫陽花・アジサイ】

梅雨の花といえば、やはり雨に濡れる紫陽花ですね。
むかしから紫陽花、額紫陽花、玉紫陽花、小紫陽花、甘茶など、種類も多く、
花期も長く、なかでも紫陽花は、七変化とよばれるほど、花の色が変化します。
もともとは、「あづ」(=集める)「さい」(真の藍)に由来する花名で、
青い花が集って咲く様子を呼んだそうです。
写真は、数年前に挿し木をしたものが、今年はここまで育ったところです。


2くちなし
【梔子・クチナシ】

梅雨空の下に咲く、薫り高い、清楚な白い花で、一重のもの、八重のものがあります。
漢字では「梔子」と書きますが、一説には、実が熟しても裂開しないことから、
「口無し」というともあります。冬には赤い実が熟します。


みずひき沖縄ガラス花瓶 

この涼しげな花瓶は「琉球ガラス」といい、沖縄を旅行した友達のお土産です。
花はペチュニア、姫紫苑、初雪草、水引など、椋をもたらす組み合わせです。


つきみそう
【昼咲月見草・ヒルザキツキミソウ】

月見草とはいえ、お昼にも咲いている「昼咲月見草」ですが、興ざめなわけではなく、
薄紅色の大きな花びらが、にっこり笑う子どものように素朴な花です。
待宵草(まつよいぐざ)や夕化粧(ゆうげしょう)なども、おなじ仲間で、
その多くが、夏の夕に開花して、夜間咲きつづけ、翌朝には萎む、一日花です。


金糸梅
【金糸梅・キンシバイ】

くぐもったような空の下で、金糸梅(きんしばい)が満天星のように咲く様は、見事です。
よく似た花に、同じく黄色の、未央柳(びょうなやぎ、ヒペリカム)があります。

このころは、鉄線(クレマチス)も華やかなのですが、今年はあまり咲きませんでした。


かしわばあじさい
【柏葉紫陽花・カシワバアジサイ】

柏のような葉が茂る間から、葡萄の房のように垂れ下がった、真白の花が豪華です。
花はひと月ほど咲きますが、次第にグリーンからピンクにも変化して、深みを与えます。
ドライフラワーにもなりますし、晩秋には紅葉も楽しめます。

6月中旬の水辺には、蛍が舞います。むかしは近くの用水にもいたのですが、
大型ショッピングモールができてからは、姿を消してしまい、いまでは育成した蛍を
毎年公園などに放していますが、さすがに人がぞろぞろ集まって、騒ぎながら、
あれは源氏、これは平家と言われると、もう風情もなにもありません。
蛍とは「星垂る」のこと。そこはかとなき光は、夜の街明りと車音に沈みます。


ゆりずいせん、しもつけそう

百合水仙は、お花屋さんでもおなじみの、アルストロメリアの原種だと言われます。
下野(しもつけ)は、鋸葉の枝先に、つぶつぶの小花をたくさんつけています。


やぶみょうが、ききょう

藪茗荷(やぶみょうが)は、長く大きく広がる、ざらざらした葉の間から
すっくと立ちあがる茎の先に白い花をつけ、終わったあとに、青み掛った黒い実ができます。
桔梗(ききょう)は、秋の七草のひとつで、風船のような蕾から、星型の花が開きます。

このころ・・・四月に、あれほど美しい花をつけた桃や李が、たくさん熟れました。
(写真がなくてすみません)

たちおあおい
【立葵・タチアオイ】

立葵(たちあおい)は、梅雨葵とも呼ばれるように、雨季を彩る多年草です。
人の背丈よりも高くなり、花色もピンクのほか、白や紫、黄色などもあります。
すくと立った茎に次々に咲いてゆく花が、梅雨の青空に映える頃、夏至になります。


なつつばき
【夏椿・ナツツバキ】

源平合戦の舞台ともなった、藤戸のお寺の庭に、「沙羅樹」としても伝わる夏椿で、
毎年、夏至のころに客殿が開放され、平家物語を聞きながら、純白の花を観賞します。
梅雨椿とも呼ばれる、儚い命の花は、そのままの形でポトリと落花します。

夏至が近づくにつれ、気持が昂揚しないではいられません。
一年でもっとも日が長く、太陽が高くなる、季節の頂点なのですから・・・
日本では梅雨なので、ミッドサマーの雰囲気は味わえませんが、
若いころは小説などに登場する、「すばらしい北国のながい黄昏」とか、
それに続く「極光の夜」に、ずいぶん憧れたものです。


やぶみょうが 四海波籠

夏の花は、籠に生けてみると涼しげです。
この籠は「四海波籠(しかいなみかご)」といい、重なる波を表した
竹細工の素朴な作りが気に入って、買いました。(フリマで300円)
花は、藪茗荷(やぶみょうが)、都忘れ、バンブー、椿の実、金魚草。


はんげしょう
【半夏生・ハンゲショウ】

「半夏生(はんげしょう)」とは、雑節のひとつで、夏至から数えて11日目、
太陽が黄径100度の点を通過する日として、毎年7月1日か2日頃に当たります。
そのころ、茎の先のほうの葉の表が白くなることから、片白草ともよばれ、
半化粧、半夏生ともいわれる、地味ながら季節の目印になる植物です。


つくばねうつぎ
【花園衝羽根空木・ハナゾノツクバネウツギ】

道路や公園の生垣などでもよく見かける、アベリアとしても知られる花です。
花期が長く、猛暑にも強く、刈り込みにも強く、秋の終わりまで、
白い小さな、ラッパのような花が、旺盛に咲き続けます。

半年が終わる6月の終わりには、各地の神社では「夏越の祓」が行われ、
茅の輪潜りなどの行事がおこなわれるので、近所のお宮にも行ってみました。
今年の6月は、梅雨とはいえ、天の底が抜けたような、篠衝く雨が降るわけでもなく、
それでいて空はずっと曇り、寒気が入って気持ちよく、この祭りの夜も、
雲間に半月が見え隠れする、楠の杜の社で、家族連れが和やかに過ごしていました。

そして、7月1日。今年はじめて、蝉の声を聞きました。

はす
【蓮・ハス】

泥のなかに咲く清浄な花、水を弾く葉。仏さまの座としてのお花です。
ほかにも水芙蓉、池水草とも呼ばれ、真ん中の花托を蜂の巣にみたてて、
古くから「ハチス」ともよばれ、「ハス」はそれが転じたものです。
地下茎は、食用の「蓮根」になりますね。

このころ、岡山の「後楽園」という大名庭園では、
「観蓮節」という、早朝に開く蓮の花を訪ねる行事があり、
この写真は、そのとき撮影した蓮の花です。

蓮池
【大賀蓮】

後楽園の、大賀蓮の池です。
早起きして、こんな場所まで繰り出さなくても、蓮根栽培の畑もあるのですが・・・
でも蓮が開くときの、ボッという音は、いまだに聴いたことがありません。


後楽園 紫錦唐松

「観蓮節」の、茶席の床に飾られた花です。(ワタクシが生けたのではありません)
桂籠に、紫錦唐松、桔梗、岩菲、草紫陽花、人参木など。


底紅の無窮花
【木槿・ムクゲ】

7月に入ると、いまかいまかと楽しみなのが、木槿の花です。
風炉の花の主役として、9月の終わりごとまで咲き続けますが、
私には、無窮花(ムグンファ)と呼ばれる、韓国の花のイメージがあります。
古来より、韓半島は「槿花郷」と呼ばれ、民族の生活を彩ってきました。

しかし今年はどうしたことか、わが家の木槿は、4月に芽をつけたころから
あまり元気がなく、それでも枝を高く高く、空に伸ばしていたのですが、
7月に入ったある日、花もつけることなく、自然に枯れてゆきました。
まるで花の意思であるかのように、潔い終わりだと思いました。
いろんな意味でわたしは、木槿の枯れたこの年を、忘れないと思います。

不思議にも、それと呼応するかのように、ある知人の方が、
汚れなき無碍の光をまとって咲き続ける、無窮花への祈りをこめて作られた、
詩を拝することができましたが、涙なしには読めぬほど、深い想いに満ちた漢詩でした。


むくげ

木槿には、一日花のイメージがありますが、じつはこれで終わるのではなく、
数日は夕に萎んでも、翌朝には咲く力があり、真夏の青空に生命力を誇ります。
木の足もとに落ちた花殻の重なりに、滅びの姿を重ねる趣もあるようですが、好みません。
八重のものは、さらに長く楽しめますので、身近にあれば、ぜひ観察してみてください。
色は真白もあれば紫もあり、けれどもいちばん愛されるのは、白地に底紅でしょうね。
おなじく夏の花である、芙蓉やハイビスカスも、同じアオイ科の仲間です。


あじさい(薄紅)四海波籠

四海波籠に、紫陽花、藪茗荷、桔梗、金魚草、初雪草、天門草を入れてみました。


ねむのきのはな
【合歓木の花・ネムノキの花】

通りがかった公園の合歓木に、細やかな淡紅色の花が満開でした。
和名のネムは、夜になると葉が閉じることに由来するそうです。
夫婦和合の歓びを表す、葉も花も優しい姿をしています。

かんぞう
【藪萱草・ヤブカンゾウ】

降る雨に似合う花は、まず紫陽花ですが、萱草の明るい雰囲気も好きです。
憂いを忘れさせてくれる花という意味で、「忘れ草」とも呼ばれます。
細長い茎の先端に、百合のような花をつけますが、藪萱草は八重咲きで
おなじ仲間には、野萱草、姫萱草などもあります。


ゆうすげ
【夕菅・ユウスゲ】

夕菅も、萱草とおなじユリ科の仲間で、おなじ頃に咲く花ですが、
萱草と交代するうように、夕になると開き、翌朝には萎みます。
萱のような葉の間から、いつの間にか太い茎が伸びて、その先端に、
黄色い百合のような花をつけます。花色から単に、黄菅ともいいます。


やぶかんぞう宗全籠 昼 

宗全籠に、身近な夏の花をいっぱい入れてみました。
額紫陽花、藪萱草、夕菅、撫子、藤空木、小萩、水引、
洋種山牛蒡(ようしゅやまごぼう)、矢筈芒、金魚草などですね。


ゆうすげ宗全籠 

同じ籠の夕の様子です。藪萱草は萎み、夕菅(ゆうすげ)が開きました。


ひおうぎ
【檜扇・ヒオウギ】

葉が扇ように広がることに由来する名前ですが、いかにも夏らしい花です。
あとにできる黒い種は、「ぬばたま」と呼ばれ、「夜」に掛る枕詞でもあります。


葡萄
【葡萄】

洗濯物干しに、そのまま葡萄の樹を絡ませてみると、こうなりました。


さるすべり
【猿滑・サルスベリ】

猿もこの樹から落ちるほど、滑らかな木肌という意味ですが、
7月から9月にかけて長く咲く、紅色や白色の花もまたみごとで、
百日紅(ひゃくじっこう)とも呼ばれています。

そろそろ向日葵も、慎ましく咲き始めました、
足元には、藪蘭や蛇の髭の小花、エノコログザやカヤツリグサも繁茂して、
南天や珊瑚樹は、すでに固い実をつけ始めています。
もうすぐ梅雨が明け、夏休みに入ります。


(星の余談)
今年も7月7日に、七夕の行事がありました。
けれども残念ながら、いまの7月7日は、本当の七夕様ではないのです。
現代日本人の、季節や自然に対する無感覚が、ここにもあるように感じます。

雨季の空には星も見えず、運よく晴れても、織姫・牽牛はまだ、東の空に昇ったばかり。
頭上に広がる無限の虚空に、雄大な天の川が流れる風情には程遠いのです。
これも新旧の、暦のずれから来る季節感の矛盾のひとつで、
七夕は本来、秋の季語、旧暦にあわせて祝う、伝統の星祭りです。
仙台の七夕祭りのように、ひとつき遅れのほうが、季節にはふさわしいでしょう。
今年の伝統的七夕は8月2日。旧暦の7月7日に当たります。

梅雨の雲が消えると、五月雨星はすでに傾き、天の柄杓の水も乾いたのか、
戦の神(火星)は、正義の女神(おとめ座)を、ようやく振り切って
ただひとつだけ、天の動きに逆らうかのように、獣帯に陣取って、
ふたたび、蠍の炎と競い合うようになります。それでは・・・・・

昼は涼をさそう花たちの、夜は銀河と流星の季節を楽しみながら、
お元気で、真夏をお過ごしください。

M106 Across the Spectrum
M106 Across the Spectrum
Image Credit: X-ray - NASA / CXC / Caltech / P.Ogle et al.,
Optical - NASA/STScI, IR - NASA/JPL-Caltech, Radio - NSF/NRAO/VLA

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初夏の彩り(2)
2014-06-09 Mon 00:34

ずいぶん遅く、季節外れになりましたが、初夏の花たちの写真をUPします。

春の嵐に桜が散ると、いよいよ百花繚乱の季節です・・・
二十四節気では、<立夏>から<小満>のころ。
このあと<芒種><夏至>と続きます。

5月のさわやかな大気は、つかれを知らぬ青春の潮です。
山も街もどこでも、植物の生き生きした、芳香に満ちています。

夜になると、地中から聞こえる、「ジィィー」という連続音(ケラの鳴き声)が、
なにかしら親しげに、あたりに響いて、浮き浮きと楽しくなってきます。

裸木ばかりの々も、日に日に見違えるように肥え太り、新緑に覆われ、
民家の、あまり掃除もされない軒先の、打ち棄てられた植木鉢には、いつの間にか
花が盛り、冬の間は、棒切れのようだった板塀にも、薔薇の花が溢れるのです。

そうして青い梅が実り、空気が霧に変わるころまでの、数週間こそ・・・
なにものにも変えがたい、一年でもっとも美しい季節だと思います。

清楚な、白い花を中心に、集めてみました。


はなみずき
<ハナミズキ>「花水木」 
その春の最後の雪のように、目覚めた樹をしっとりと彩る、
大きなふんわりした花が開く、直前の姿ですね。


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<ツツジ>「躑躅」 
晩春から初夏を彩る花といえば、もちろんツツジ。
5月の庭が、天国のように華やぐ主役です。


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<ドウダンツツジ>「灯台躑躅」
中国名に由来する「満天星」の字を当てるように、鈴蘭のような小さな花が、
樹の全体に、星を散らしたように咲きます。秋には照葉も見事です。


オーニソガラム
<オーニソガラム> 
足元も見逃さないように。いつの間にか、草むらに咲いています。
見るからに惹き込まれ、「ベツレヘムの星」とも呼ばれるそうです。


なるこゆり
<ナルコユリ>「鳴子百合」 野趣あふれる花ですが、庭にあります。
鈴蘭が、五月の野の妖精なら、鳴子百合は、お庭の小さな姫様ですね。


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<シャガ>「射干」 花の形から「胡蝶花」とも。
4月下旬から、日陰の草むらに、点々と咲くようになります。
白地に紫と蜜柑色の斑点のある花は、光沢のあるシャープな葉とともに、
生けると、とても上品な花です。


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<ハクウンボク>「白雲木」
まさに五月の青空に、白雲が重なるような、光と影を織りなす高木です。


ぐみ
<ナツグミ>「夏茱萸」
納屋のすみっこに、慎ましく、ふんわり垂れ下がるように咲きます。
6月ごろに、赤い実が熟します。


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<ヤマアジサイ>「山紫陽花」
初夏のさわやかな雨のなか、中心に群れる小花が、涼しげです。


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<カラー> 
ありがたくも、数年ぶりに咲いてくれました。


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<ショウブ>「菖蒲」
畑の一角が紫の園に。「あやめが原」と呼んでいます。


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<ハクチョウゲ>「白丁花」 生垣にも適していますが、
子どもの瞳のような小花を、日に日につけてゆきます。


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<シャリンバイ>「車輪梅」
街路の生垣にも見かけますが、香こそないものの、
中心がほんのり薄紅色にそまる、可愛い花をつけます。
冬には、黒い実が熟して楽しみです。


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<シラン> 「紫蘭」と書くように、紅紫色の花のほうが
よく見られますが、わが家には白ばかりが、一斉に咲きます。


ユキノシタ2
<ユキノシタ>「雪の下」
小さな蕗のような葉に、降る雪のような、細かい花びらを、たくさんつけて、
日陰の岩場しがみつくように咲いている姿には、風情があります。


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<フタリシズカ>「二人静」 静御前の舞姿といわれます。
花穂がひとつの「一人静」は、4月にひっそり咲きますが、 
「二人静」は、静御前の亡霊が、ともに舞う、幽遠な姿だとか。


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<サクランボ>「桜桃」 
今年は、ユスラウメがほとんど、実を就けませんでしたが、
サクランボは、こんなにたくさん採れまして、胃袋も忙しいのでした。


コバノズイナ
<コバノズイナ>「小葉の髄菜」
梅雨に入る前に、穂のようにふさふさした小花を、たくさん咲かせます。
秋の照葉も素晴らしく、この木の下にいると、山道を歩いている気分です。


2スイカズラ
<スイカズラ>「吸葛」
花には芳香があり、蜜を含んでます。
冬でも葉の一部は青々として、「忍冬」とも呼ばれ、
花色がやがて、黄色に変わることから、「金銀花」とも。
5月の夜に、スイカズラの芳香が漂う庭は、夢のようです。


ハコネウツギ
<ハコネウツギ>「箱根空木」 2年ぶりに咲きました。
花の色は、はじめは白く、それから紅紫色に変化します。
梅雨の前ぶれで、あじさいのような葉の形をしています。


フウラン
<フウラン>「風蘭」「富貴蘭」。
柿の木のうろのなかに、植え込んでみたものが、見事に合体して、
毎年、不思議な光景を見せてくれます。


サツキ2

サツキ1

3サツキ
<サツキ>「皐月」「皐月躑躅」 
ツツジの終わった庭には、葉も花もひとまわり小さなサツキが、
あとを継ぐように花を咲かせます。このころになると、なんとなく
空気が変わってきて、雨季へと入る予感がするのです。


2ドクダミ
<ドクダミ>「蕺草」
名前の由来は、「毒矯み」(=毒を抑える)という意味だそうです。
梅雨の前になると、駐車場にいっせいに群生します。
「十薬」ともよばれる、用途の広い漢方薬でもあり、独特の臭気を放ちます。


サンゴジュ
<サンゴジュ>「珊瑚樹」
葉には光沢があり、枝先に白い花をたくさんつけます。
秋には、珊瑚のような真っ赤な実をつけます。


ナンテン
<ナンテン>「南天」
語呂合わせで、「難を転じる」とされる、縁起のいい木。
この木も秋には、たくさんの朱い実を、楽しませてくれるでしょう。



季節は、いよいよ梅雨に入りました。日が暮れると、「五月雨星」が、
空に輝きいます。「麦星」とも呼ばれる、橙色の星です。

この地方では、6月に入ってから、田植えをするので、いまでは家を出て
しばらく歩き、水を張った田んぼに出ると、どこまでも湖が広がっているようで、
水面が朝日を反射し、梅雨の晴れ間の青空を映して、眩しく輝きます。

雨降りの昼には、雲の垂れ込めた夜には、どうやって過ごしましょうか?

夕辺の川畔をふらふら歩いて、池まで来ると、水の上を、蛍が舞いました・・・
ゲンジなのか、ヘイケなのか、ただ消え入りそうな、微かな光がただよいます。
紫陽花がしっとりと雨にぬれ、梔子(くちなし)が香り、
半夏生がたくさん生えて、いよいよ夏至に近づきます・・・



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初夏の彩り(1)
2014-05-19 Mon 00:18

51802.jpg  51801.jpg

(左)キンギョソウ、スターチス、ストック

(右)ヤグルマソウ、ミヤコワスレ、ソネット、カワラナデシコ、ブプレリューム、菖蒲
   レースフラワー、キンセンカ、マトリカリア、スカビオサ、リキュウソウ


P5060332.jpg  5124.jpg

(左) シラン、ストック

(右) 菖蒲


みやこわすれ  P5150605.jpg 

(左) ミヤコワスレ、ムシクイノキ

(右) キンセンカ、カワラナデシコ


ばら  なんだろう?

(左) 薔薇

(右) 美女ナデシコ、 パンジー



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桜咲く国の、花の心に・・・
2014-04-07 Mon 01:51

びかんちくのさくら2

倉敷美観地区(4月2日)。旧大原邸前の倉敷川と白鳥。
満開の桜は、そよとの風もなく、ただひとつの花びらも動かず、
その静的な息遣いが、待ちわびた春を、いまここに留めています。
桜の向こうにあるのは、ヤマモミジの紅い新芽です。

北帰行 わすれ白鳥 花の影 うつす水面の 雲間に遊び


おおはらていのさくら

倉敷川畔の、柳の芽吹きも鮮やかで、春のこの数日こそ、
大原美術館の、有名な「丸窓」からの眺めは、天下一品なのです。
(残念ながら撮影は禁止)

丸窓の 柳と桜 春を留め


椿越しの桜 

一般の桜便りよりも、やや遅めに咲き始める、わが家の桜です。
手前には藪椿、その向こうの低い樹はサクランボ、桜の足元には菜の花。


桜全景2

上の桜を真横から見ると、樹木らしくこんもりと、まあるい形になります。
満開の時期には、ここに友人知人、近所の方を招いて、お花見をいたします。
雨の午後、ようやく西日が射すころの、涼しげな様子です。
時期を少しずつずらして播いた、数種類の菜の花が、周りを囲みます。

ひとしきり 雲の行き交い 雨上がる 風の桜の 花の静けさ


青空に映える桜

枝ぶりは、あちこち伸び放題ですが、ただひとつの花も、
人の意識に染まろうとせず、咲くにも散るにも、「時知りてこそ」なのです。


さくらともものはな 

桜と一緒に、畑では桃の花も咲きます。
すぐそばに植えてあるので、両方を同時に楽しむことができます。
果樹にとって、花とはすなわち、ひとつの器官、役割に過ぎませんが、
対立と止揚を経て、より高く、完成されたものに向かう、美しい姿です。


もものはな

桃の花は、華やかというより勇ましく、元気な男の子のイメージがあります。
女性的なのは、神々の「不死の果実」にも似た、味わい深いその実でしょう。
春雷のとどろく、険しい雲行きの空にも、たじろがすに咲いている・・・
その気迫ある様子は、鬼に金棒ではないでしょうか。

そはまるで かみなり様か 桃の花


桜・作品1

桜を、ぼんぼりのようにして、生けてみました。
椿、桃、小手毬、貝母、クリスマスローズ、菜の花、鈴蘭水仙・・・
どれも、わが家の春を彩る花です。


桃花源の入口

そうして月影は、夜ごとに地上の花を訪ねて、息をもたらします。
桃ばたけも、夜のどこかに吸い込まれてゆきそうな、異界への入口です。

半夜月の 異界へ迷ふ 桃ばたけ

※半夜月(반야월 パニャウォル)


夜半月

半月の夜には、条件によって、月面に不思議な模様が現れる現象があります。
ブランキヌス、 ラカイユ、 プールバッハという、月面クレーターの壁面が、
朝日を浴びて輝くわずかな時間、その稜線を真上から、つまり地球から眺めながら、
そこに現れるある文字を探すのは、地球人にしか味わえない醍醐味です。

月峰の 朝の谷間に射す影は 桃と桜の 輪舞のかなた 


銀河と桜

それにしても、夜の神秘と荘厳さは、ただ花にのみふさわしく
人の存在も、その微かな物音も、思念さえも、恥ずかしいほどです。
星を仰ぐこと。無心であること。万有とひとつになること。
花に、人の心を投じるなかれ。むしろ人こそ、花の心を知るべし。
そのとき、星と花は、人の素肌になるでしょう。

夜桜2

すでにオリオン座は西に傾き、おおいぬとこいぬが、それを追いながら、
五車の星も落ちて行く。木星とふたご座が、帆のような三角を描いて、
松の梢に掛かるころ、青白い妖気の「積尸気」が、天を渡ってゆくと、
天は、銀河の北極に開かれて、勇壮な獅子や、おおぐまが闊歩します。

おとめ座に抱かれて、あちこちに蠢く火星は、ますます地球に近づき、
少し遅れて土星が、正義の女神の天秤に、掛かろうとしています。
まもなく北東の空には、織姫星が、南の低くには、さそり座が昇るでしょう。
春の夜空に、花を浮かべた夏銀河が、流れるでしょう。

黒き髪 梳かしささめく 夜の花 鏤む銀河水の 衣纏わん

※銀河水(운하수、ウナス。韓国語で天の川のこと。ミリネとも)

仙女峰の月夜

もし、桜の花咲く国に生まれた、幸せというものがあるとしたら、
それは、人の心には寄り添わぬ、花の心を知る、その喜びではないかと。



別窓 | flowers & blossoms | コメント:0
予感する春
2014-03-29 Sat 01:04

3月29日に写真のみUPしておいて、本文を記述する余裕がなかったのですが、
それからほんの一週間で、春は日を待たず、つぎつぎに新しい姿を見せてくれます。

永き日の 暮れなずむ径に 菜の灯り

ゆすらうめ

これは、ユスラウメ。隣家との境に7本あります。
わが家の果樹のなかで、真っ先に咲く花は、サクランボ(実桜、みざくら)ですが、
その次に、このユスラウメと、スモモの花が咲きます。

ユスラウメの花は可愛らしく、細い枝に密に連なる宝石細工みたいです。
漢字では、櫻桃とか、梅桃とか、山櫻桃梅とか・・・いろんな表記があるのですが、
この花の、桜梅桃のようでもあり、また異なる・・・妙なる魅力が伝わります。

そして6月頃、サクランボのような形をした、朱い果実を就けるのですが、
思えばサクランボも、「桜桃」と呼ばれますね。日本語のユスラウメとは、
単純に樹を揺すってみたら、実が落ちるからだそうですが・・・花も実も繊細です。
「揺果花、揺梅花」とも表記することを、漢詩の先生に教わりました。

はなのかげ ほそきかいなに つらなりて みそらにたかき ゆすらうめよし

  
あみがさゆり つばき4 ふいりすずらん

この記事を「予感」と題したのは、それがいよいよ、桜が開花する直前だから。
桜が咲き始めてこそ、日本の春はほんとうの春になり、戻れない実感に満たされる。
でもそれまでの「春のあわい」ほど、霊妙さの窮まる瞬間はあるまいよ。
桜も桃も、花の開く直前の蕾の色合いが、なんともいえないのである。

春の彼岸を過ぎると、草花はついに目を覚ます。
裏庭の小径の両側には、各種の水仙花、クリスマスローズ、貝母(バイモ)、
ハナニラ、スノーフレーク、ムスカリ、菜の花・・・などなどが
とても慎ましく咲いており、まだ葉をつけていない、ナンキンハゼとエノキと
柿の樹の、枝間を通して射し込む春の光と風のなかで、揺れています。
(裏庭の全体写真がないのは、どの角度で写しても、
 物置小屋のようなワタクシの部屋が、丸見えになるからです)

左・・・貝母(バイモ、あみがさゆり)、クリスマスローズ、椿
中・・・連翹(れんぎょう)、土佐水木(とさみずき)、椿、霞草
右・・・スノーフレーク(鈴蘭水仙)

とさみずき3 つくし3

土佐水木は、マンサクやサンシュユに続いて、春を告げる黄色い花の代表です。
駐車場にあり、その足元はフキやミツバやドクダミの園になり、つくしも生えます。


しゅんらん2 馬酔木

春蘭は野生蘭の一種で、わが家の日陰に密生しているのですが、
なんといいますか、あんまり親しみがわかない・・・だって
見れば見るほど、妖精か異星人みたいな、風情ではありませんか。

馬酔木(あせび・あしび)。白や薄桃色の、鈴のような小花をつけます。
万葉集には、恋心を馬酔木の花に喩えた歌があり、微笑ましいです。

3沈丁花 はくもくれん3

沈丁花(じんちょうげ)の香りこそ、予感する春そのものです。

白木蓮(はくもくれん)は、早い年には3月に入るとすぐに咲くのですが、
今年は大変遅れて、下旬になってようやく、たくさんの白い蝋燭が灯り
天に立ち上るような、華麗なるマグノリアの姿を見せてくれました。

すそんふぁ1 ふきのとう

水仙はむかし、いろんな種類を植えましたが、いま残っているのは4種類だけ。
そのほとんどが日本水仙です。では・・・これは喇叭水仙ではないようですが、
なんなのでしょう?あまりに種類が多すぎて、ワタクシにもわからないのです・・・

蕗の薹(ふきのとう)はもう終わりを迎えますが、
咲き初めたスモモの枝と菜の花をあわせて生けてみました。
菜の花には、・・・黄金の輝きにもまさる、心があります。

はなにら しろばなたんぽぽ

ハナニラ(花韮)は、明治時代に観賞用として入ってきた園芸植物ですが、
繁殖力が強くて、畑などに一面咲いているのを、見かけることもあります。
ニラのように細い葉には、それこそニラのような香りを放ちますが、
整然とした6弁の、淡い紫色の花は、ベツレヘムの星とも呼ばれます。

この「シロバナタンポポ」は、西日本に多いとのことですが、
私には、タンポポといえば、この白のなかに黄が座る花のことです。
どうでしょうね、東日本でも見られるでしょうか?

れんぎょう3 すみれ3

連翹(れんぎょう)の力強くて、鮮やかな黄金色は、春の不安を忘れさせてくれます。

春の妖精・スミレは、いまどき、どこで見かけるでしょうか?
畑にもありますが、道端のアスファルトの割れ目や、水のない側溝の片隅にも、
おどろくほど群生していることがあり、その可憐さには、胸が詰まされます。
生命力が強いので、タネを播いておけば、翌年から楽しむことができるでしょう。

李

これぞ桜の咲く直前の、わずか一週間ほど、夢のような姿を見せてくれる
すももの花です。写真では解りにくいですが、樹は2本あります。
雪の峰のように、犯し難い気品があり、撮影した翌日の春の嵐に、
はや花吹雪となって舞い散り、いまは新しい葉に覆われています。

春のただ 七日のあいだ 神宿り ふれまじ咲くよ すももの花は 

すももの花吹雪

春の嵐に舞ったすももの花が、まるで純白の雪のように、畑の地面を覆い、
菜の花もタンポポも、ホトケノザもカラスノエンドウも、花の雪化粧を装いました。

月のない 春の夜更けに 雪の峰 嵐に崩れ 白き花舞い     

さてここからはクイズです。写真が拙くて申し訳ないのですが・・・
ここに挙げた6種類の花は、それぞれなんの花でしょうか?
ナシ、スモモ、モモ、サクラ、ユスラウメ、ウメのなかから、選んでください。

ペ - コピー すん

P3020331.jpg え

ちゃ ぽ

菜の花が咲き乱れる畑のまんなかに、桜の樹があります。
これはまだ5分咲きの頃の、夜の姿ですが・・・いまや妖艶なる姿を見せております。
その記事は、また数日後ということで・・・今夜は、花の夢をご覧くださいませ。

2よるのさくら 5分咲き


では、おやすみなさいませ。

(花に呆けてる場合じゃないだろうに・・・)
(いいんです。ワタクシメの仕事なんだから・・・)

別窓 | flowers & blossoms
紅梅と月世界
2014-03-16 Sun 23:16

P3180358.jpg

昨夜の・・・満月の夜の、庭の梅です。


いにしえの海を越えて、わが国にもたらされ、しっかりと根を降ろし、
その気品と芳香で、人々の心を潤しながら、歴史と文化を彩ってきた梅・・・

そうしたことどもを、思い巡らせながら、夜の庭を歩きました。


夜の梅



梅にそなわる品位が、その落ち着きと、かぐわしさにあるとすれば、
桜の、夢幻のごとき妖艶さとは、対照的だといえるでしょう。

桜が、春の女神の化身であるならば、
梅とは、あくまで人であり、悟りを開いた仏であるよりも、
人としての徳の高さと、叡智を身につけた、君子の馨しさが感じられます。


満月の夜 P3180373.jpg


夜も更けたころ、ひとり庭に降りる。

紅の梅の、重なる枝の透き間から、月の光が漏れる。

梯子を掛けて、樹に身を寄せ、香に抱かれて、満月に遊ぶ。

ああ、まるで、さざめく虹の入り江に、素足を浸しながら、

梅の、故郷なる国の、はるかな巡礼が語る、潮騒を聞くようだ・・・

無音の虚空の、しじまのなかだけに、奏でられる、調べがある。


「梅の香の 御簾をくぐりて 虹の江に 君を訪ねん 望月の夜


さまざまな想いが交錯しますが・・・

やはり、どんな言葉の網にも、捕らえてはならぬ・・・光景があるようです。
わたくしごときには、手も届かぬ梅花と、月の世界です。

(虹の入り江・・・月の地形のひとつ。地球にあるような、海や入り江ではありません)


梅と満月

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